チョコレートの歴史

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バレンタインデー、まもなくですね。
今年はチョコを食べるより、、読んでいます!笑

最近、いろいろな物の歴史に興味があります。
チョコレートについてサイトや本で調べていると
楽しくてとまらなくなりました。

チョコひとつ語るだけでも
アステカ王国、スペイン、ポルトガル、
ルイ13世、植民地、というワードが飛び交い、
まさに世界史の授業!
世界史、つまり人々が営んできた時間の蓄積と絡み合います。

学生の時は、世界史が苦手でした。
自分とは関係ない遠い国の話に感じられて。
でも、私たちの生活には日本史だけでなく、
世界史も大きく関わっているのですね。
他人事が自分事になるこの面白さ、
なんで学校の先生は教えてくれなかったのかしら笑。


さて、チョコレートの歴史ですが
私のあいまいな知識ではまだ語れないので
ざっくりとだけ書くと、

●15世紀までカカオは、
マヤ人、アステカ人だけのものであった。
宗教においては供物、経済においては貨幣。
また高級な嗜好品でもあった。
当時のチョコレートは、甘い食べ物ではなく、
苦くて、油脂が多いドロドロとした飲み物。
(飲みたくないな~笑)


●その後、アステカ王国をスペインが征服。
スペイン本国にカカオが入ってくる。
スペイン人は、砂糖を加える飲み方を編み出す。
(砂糖の歴史とも関係があります)

●スペイン王がポルトガル王も兼ねることになるが
当時のポルトガルの宮廷には、
『宮廷ココア担当官』(なんて素敵なお仕事!)
が設けられたそう。


●やがてチョコレートは、スイーツの都フランスへ。
ルイ13世と結婚したスペイン王女アナが
チョコレートを携えて輿入れ。
ルイ14世と結婚したスペイン王女マリアテレサも
チョコレートの道具一式と、
チョコレート専門の料理人を携えて輿入れ。
フランスの上流階級でチョコレートが流行!


諸説あるので、詳細や年号は省いています。

遠い大陸からやってきたチョコレートは
どんなにエキサイティングな存在だったか!
私までワクワクを抑えきれません。

もちろん光あれば闇あり。
甘いチョコレートや砂糖の背後には
植民地や黒人奴隷の話など、
目をそらしてはいけない黒い歴史もあります。

今回のチョコレートのお話、
少しでも皆さんの好奇心に火をつけられたら
いいなあと思います。
知ることは楽しい。日々実感しています。

先日紹介した、
神戸が誇るモロゾフのチョコ
バレンタインを待たずに夫婦で食べましたが
とても美味しかったですよ~^^

では、よいバレンタインデーを
お過ごしくださいね。

参考:『チョコレートの世界史』武田尚子著(中公新書)
(モダン文化学:異国情緒あふれるモダン文化についてみずたま雑貨店が語ります)


バレンタインデーの由来モロゾフ

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私が住む神戸は、
西洋の文化がいち早く入ってきた港町で
老舗の洋菓子店も多い。
デパート常連の『モロゾフ』も
1931年(昭和6年)神戸で創立、
チョコレートの製造、販売を始めました。

1932年(昭和7年)、
当時のカタログに紹介されていたのは
ハート型の容器にファンシーチョコレートを入れた
『スイートハート』
バスケットに花束のようなチョコレートを詰めた
『ブーケダムール』


昭和7年のお話ですよ~
どんなにロマンチックだったことでしょう。


『2月14日に 愛する人へ贈り物をする欧米の習慣』を
米国人の友人に教わった創業者は
日本にも広めたいと考え、
1936年(昭和11年)英字新聞ジャパンアドバタイザーに
日本初のバレンタイン広告を掲載。

…というのが、日本でのバレンタインの始まり。
チョコレートが一般に普及していない時代、
神戸に住む外国人向けの広告だったのでしょうね。


*広告や当時のチョコレートはモロゾフHPで見られます
http://www.morozoff.co.jp/quality/valentine/


バレンタインデーが広がるのは昭和の後半で、
私が小学生の時にも すでにありました。
おませな(笑)友達が男子にあげるのを
すごいな~ってドキドキした記憶があります。


大人になって久しい今は
「今年はどれを食べようか」と
チョコレートの博覧会になりつつあるけれど


かつてのバレンタインデーは
告白と100%イコールになっていて、
甘くてほろ苦い記憶でした。


スマホやLINEが当たり前の女子たちも
今そんな想いをしているのかな?

 

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英字新聞の広告から80年めの
モロゾフのバレンタインチョコレート。 
そのひとつを買い求めました。


『ローズ デ ローズ』は
かわいらしいピンクの缶。
そっと開けると、
バラの花が咲きました。


甘い香りに刺激され、
ほんのひととき
甘い記憶にトリップ。


80年、バレンタインデーを見つめてきた
モロゾフのチョコはいかがですか?



参考:モロゾフパンフレット、
ホームページ http://www.morozoff.co.jp/

(モダン文化学:異国情緒あふれるモダン文化についてみずたま雑貨店が語ります)


奈良ホテルに泊まりました

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憧れのクラシックホテル
『奈良ホテル』に宿泊しました。

奈良ホテルは、
明治42年(1909年)創業、
明治・大正時代の建築家、
辰野金吾の設計による日本を代表するホテルです。
(辰野金吾は東京駅の設計で有名ですね!)

興福寺、春日大社、奈良公園の近く、
国賓・皇族の宿泊する
迎賓館に準ずる施設として
『西の迎賓館』とも呼ばれています。

海外からは、チャップリン、ヘレンケラー、
オードリーヘップバーンも宿泊したとか!
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風格漂うエントランス。
純和風の旅館風なのですが
室内は洋風建築です。

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2階建て旧館。
新館もあります。

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お客様を温かくもてなすロビー。
(笑顔が素敵なスタッフ君がいたのですが
密かに『錦戸くん』と呼んでいました。笑)

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階段と吹き抜け、
照明がとっても素敵。

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ティールーム&バー
お酒が飲めないので、夜もコーヒーとケーキ
朝食の後はカフェラテを頂きました。

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バーカウンター。

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レストラン。

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朝食は、奈良ホテル名物の
茶粥を頂きました。
ホテルオリジナルの奈良漬けは
おみやげに買ってしまうほど
はまってしまいました。

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友達との女子旅。
思い出に残る旅となりました。

すっごく高いかなと思っていたのですが
早く予約したりして
思ったよりリーズナブルに泊まれました。

今までの旅行では
ホテルに『寝に帰るのみ』でしたが
居心地がとてもよくて
スタッフの方のおもてなしが素晴らしくて。
読書でもしながら
一日中ホテルで過ごしたいなと思いました。

磨かれ手入れされ、つやが出たドアや窓枠、
廊下や部屋の床が深くきしむ音にも
歴史を感じ、想いをはせてしまいます。

クラシックホテルは年々
耐震化や稼働率アップのための
建て替えが進んでいます。

100年前の人も過ごした素敵なホテルが
残っていることに改めて感謝です。
日本中の素敵な古い建物が
できるだけ残っていきますように。

奈良ホテル
http://narahotel.co.jp/


節分と立春、旧正月

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節分ですね。
豆を韓国の古い猪口に盛りつけてみました。
(オンラインショップで販売しています)

節分は、春の始まりである「立春」の前日。
春夏秋冬、季節の変わり目には節分があるのだけど
現代では、春の節分だけが大きく残っていますね。

旧暦の時代では「立春正月」といい、
その前日である節分は年の最後の日、
いわゆる大晦日の意味合いを持ったという
説もあります。

節分の豆まきの時、豆を歳の数だけ
また歳にひとつ足して食べるのは
年取りの儀式であったことの名残だそう。
旧暦の時代は正月を迎える時、
みんな一斉に歳をとっていましたしね。
(韓国は今でもそうみたい)

ただ、旧暦の正月は月の満ち欠けによって
毎年日が変わるものなので、
「立春」イコール「正月」というのでは
ないのだそうです。

旧暦、行事に関しては
いろんな説があるみたいなので、
いろんな説があるということとして
私も皆さまも心にとめておきましょう。笑
でもこうやって知ると
ちょっと楽しいですよねー。

季節や行事、
これまで何気なく過ごしてきましたが
最近、二十四節気・七十二項を
ツイッターとフェイスブックでつぶやくようになり
意識するようになったら、
暦って、季節ってすっごく面白い!
天気予報も今まで以上に気になります。

知ってるようで知らないことってたくさんあって、
それを知った時の瞬間って、ほんと衝撃的。

大人になって知る喜びは、
大人ならではの楽しみ。
知らないことを恥ずかしいと
自分を責めるのでなくて、
楽しいことまた見つけた!って
思いたいなと思います。


古いものと共に 味わいある暮らしを

みずたま雑貨店
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器の講座

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古い雑貨と器のお店、みずたま雑貨店です。

今年はオンラインショップの他に
新しいことに挑戦したいなと思っています。

今温めているのが『器の講座』

古道具店として、
古い器を扱っているものとして
器の歴史をひもときながら
お話できたらいいなと思っているの。
思えば、なかなかそんな講座もないのかなあと。

器の歴史となると
骨董のお話にもなってしまうのですが
私もまだまだ未熟だけれど、
皆さんに近い視点で、
わかりやすくお話ができたらいいなあ。

器はお料理を盛り付けるものだから
当時の食べ物事情とかも気なりますよね。
当時のごはんの話も絡ませてお話したいです。

なんて考えてくると
とても楽しくなってきました!
まだまだ妄想段階ですけど、
今いろんな本を読んで勉強しています。

よかったら
心の片隅で覚えていてくださいね。

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着物から洋服の時代

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『着物から洋服へ』

その変遷を最近調べています。
ディオール作『ニュールック』は、
戦後、着るものも不足する時代に
ロマンチックなロングスカートとして
女性たちの心をつかんだのだそう!
それはどんなに衝撃的だったことでしょうか。

昨日ニュースZEROで、
ディオールの軌跡をたどる
展覧会が銀座で開催されているのを知り、
今月イベント出店が多いというのに、
早く見に行きたくて仕方がありません!笑

着物は、昔は皆が普段着ていたけれど
今は自分で着れる人が限られており、
外国に対しては、
日本文化の切り札のように使われている。
着物というのは、つくづく特殊な存在ですよね。
もっと気軽に着られたらいいのになー
(と思って11/16着物さんぽを開催します!)

戦後の動乱期に現れた夢のロングスカート。
着物から洋服へ。
現代の着物という存在。
素敵な洋服が突然世の中に現れた
その当時の日本人の女性を想像しながら、
そして現代の自分に落とし込んで、
この展覧会を見てみようと思います。

あ、いろいろと書いたけど
目の保養になること間違いないです笑。


Diorの軌跡をたどる展覧会
「エスプリ ディオール」銀座で開催
会期/2014年10月30日(金)~2015年1月4日(日)
※2014年12月11日(木)、2015年1月1日(木)休館
時間/10:30 – 19:00
入場料/無料
会場/東京都中央区銀座3-5-8 玉屋ASビル

 


竹久夢二 大正ロマンの恋と文

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古い器と雑貨のお店、みずたま雑貨店です。
昔の素敵なものや流行をご紹介する
『モダン文化』のカテゴリーです。

先日見に行ってきたばかりの、
おすすめの展示会をご紹介しますね。


竹久夢二生誕130年 ~高相コレクションより~
大正ロマンの恋と文(ふみ)

大正ロマンを代表する画家、
竹久夢二の、
恋とラブレターをたどる
展示会です。

竹久夢二の描く美人画が大好きです。
古いものに関心ある皆さんの中にも
夢二ファンはいらっしゃるのではないかな。

夢二の絵は
もう随分見慣れたはずなのに
何度見ても、どの絵を見ても、
まるで、キレイな女の子を初めて見たかのように
胸がドキンドキンとしていまいます。

竹久夢二は恋多き人だったから、
女性を描く時も、
恋をするような目で見つめて描いていた…、
ので、絵にもその恋心が宿っている。
というのが私の推理です笑。

さて、展示では夢二の直筆の手紙や
版画もたくさん見られるのですが、
私が一番関心を持った部分は
夢二が大正3年、日本橋呉服町に開いた
『港屋絵草紙店』を紹介した文章の一部分です。
(メモしてきました。載せて大丈夫かな^^;)

***********************
夢二はいち早く美術を日常生活に取り入れる試みを

成功させた画家であり、
夢二がデザインした着物や小物を身に着けようと
店内は流行に敏感な若い女性を中心に賑わった。
***********************


いわゆる今でいう
雑貨店のようなお店なのですが
当時、それだけでもすごい事なのですが、
すでに商品のプロデュースまで
していたことに驚きます。
夢二も周りの人も商売の才能がありますよね。
アートとビジネスの融合というか、
その走りだったんだなと思います。

市の施設なので400円という
お得価格で貴重な資料と作品が見られます。
吉祥寺にお越しになる際
ひと駅足をのばしてお寄りくださいね。
三鷹市美術ギャラリーにて、10月19日まで。

◆三鷹市美術ギャラリー
http://mitaka.jpn.org/

谷根千にある『竹久夢二美術館』でも
夢二の展示会が開催されています。こちらは前期が9月28日まで。
(私もまだ行けてないので急がなくちゃ!です)

生誕130年記念 再発見!竹久夢二の世界
 【前期】美人画家・夢二 ―女性をおしゃれに、美しく―
◆竹久夢二美術館 
http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yumeji/exhibition/now.html

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【クラシック建築】日本橋・三越本店

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こんにちは、みずたま雑貨店です。
イベントが終わってからいろんな用事でバタバタしており更新が遅くなっております・・・

最近ツイッターでもつぶやいていますが、最近クラシック建築を巡っています!
用事で外出した時についでに、少しずつですが足をのばしています。
今日は、日本橋にある三越本店をご紹介しますね~。
さてこちらは三越本店の外観。この瀟洒な建物は1935年に竣工したそうです。

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1914年(大正3年)玄関に建てられたライオン像。
待ち合わせ場所としてだけでなく、東京の名所の一つとして親しまれていますが、
「誰にも見られずに背にまたがると念願がかなう」と言い伝えもあるそうで!!
(右手のライオン像の後ろにある看板に書いています)
誰にも見られずか・・・。深夜こっそり、なんていいかもですね!!

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あまりに素敵だった吹き抜け部分の天井。店内なのでこっそり天井の写真を。(すみません!!)

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クラシック建築でしか出ない雰囲気。

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こちらは一目見て、感動したエレベーター。装飾が素敵です。

三越って、他の百貨店に比べて今まであまり馴染みがなかったのですが
日本で初めて「デパートメントストア」を宣言した、
という歴史を知ってからすごく気になっています。
百貨店の歴史に関する本を読んでいると、三越がいち早く
今当たり前にやっているようなことを始めているのです。
老舗のイメージがありますが、老舗というのは革新とともにある・・・
そんな風に言えるのかもしれません。

近代の文化や建築が好きです。これから研究もできたらと思っています。

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【クラシック建築】同潤会アパート

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【味ある建物探訪】第一回 同潤会アパート

こんにちは、みずたま雑貨店です。
SDカードを整理していたら、5月に撮影した『同潤会アパート』の
写真が出てきました。

台東区にある『上野下アパート』が6月から解体されるので
その前に・・・と見に行ったんですね。
このHPに写真を残しておこうと思います。

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90年前の関東大震災の後、復興支援のために大正末期から昭和の初めに
東京や横浜に建てられた16棟の集合住宅でしたが、
この『上野下アパート』が現存する最後のアパートでした。
8月に解体が終わっているはずなので、もう跡形もないのかな・・・

 

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同潤会アパートといえば、2003年に解体された、青山アパートが一番有名でした。(表参道ヒルズの場所)
まだ学生だった頃、東京の雑貨屋さんに憧れて、何度か上京しました。
こんな古いアパートの中に、雑貨店やいろんなお店があって、
当時有名な雑貨屋さんを訪れた時は、本当に嬉しかったなあ。。
その頃は、今の雑貨業界の先駆け的なお店が全盛期だった時代で、
今から思うと、雑貨屋さんがすごくキラキラして、そしてギラギラしていたよき時代だった!

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たくさんの人が名残惜しそうに見学に来ていました。
当時を偲ぶことができる場所が、だんだんなくなってしまうのはさみしいですね。

古道具や昔の器と同じくらい、昔の建築が好きなので、
『味のある建物』というカテゴリーを作って、HPでも写真を残していこうと思います。
今って、昔のものを偲ぶことができる、ギリギリの時なのかもしれませんね。

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