私が住む神戸は、
西洋の文化がいち早く入ってきた港町で
老舗の洋菓子店も多い。
デパート常連の『モロゾフ』も
1931年(昭和6年)神戸で創立、
チョコレートの製造、販売を始めました。
1932年(昭和7年)、
当時のカタログに紹介されていたのは
ハート型の容器にファンシーチョコレートを入れた
『スイートハート』
バスケットに花束のようなチョコレートを詰めた
『ブーケダムール』
昭和7年のお話ですよ~
どんなにロマンチックだったことでしょう。
『2月14日に 愛する人へ贈り物をする欧米の習慣』を
米国人の友人に教わった創業者は
日本にも広めたいと考え、
1936年(昭和11年)英字新聞ジャパンアドバタイザーに
日本初のバレンタイン広告を掲載。
…というのが、日本でのバレンタインの始まり。
チョコレートが一般に普及していない時代、
神戸に住む外国人向けの広告だったのでしょうね。
*広告や当時のチョコレートはモロゾフHPで見られます
http://www.morozoff.co.jp/quality/valentine/
バレンタインデーが広がるのは昭和の後半で、
私が小学生の時にも すでにありました。
おませな(笑)友達が男子にあげるのを
すごいな~ってドキドキした記憶があります。
大人になって久しい今は
「今年はどれを食べようか」と
チョコレートの博覧会になりつつあるけれど
かつてのバレンタインデーは
告白と100%イコールになっていて、
甘くてほろ苦い記憶でした。
スマホやLINEが当たり前の女子たちも
今そんな想いをしているのかな?
英字新聞の広告から80年めの
モロゾフのバレンタインチョコレート。
そのひとつを買い求めました。
『ローズ デ ローズ』は
かわいらしいピンクの缶。
そっと開けると、
バラの花が咲きました。
甘い香りに刺激され、
ほんのひととき
甘い記憶にトリップ。
80年、バレンタインデーを見つめてきた
モロゾフのチョコはいかがですか?
参考:モロゾフパンフレット、
ホームページ http://www.morozoff.co.jp/
(モダン文化学:異国情緒あふれるモダン文化についてみずたま雑貨店が語ります)